てんかん患者さんに対する抗てんかん薬の減量について
2020年10月25日
患者さんの中には5年以上発作がない状況でも同じ薬をずっと服用されている方が多く見られます。私はこのような患者さんに対して抗てんかん薬の調節をこまめに行うことが大切だと考えています。
正直なところ、私も病院勤務医時代は抗てんかん薬を減量するのはなかなかできませんでした。病院では脳波検査は予約制で、頻繁に脳波をとってその時々の状況を把握するのが難しかったからです。
クリニックを開業してからは脳波検査がすぐにできるようになりましたので、発作が2年以上なく、脳波所見に大きな異常がなければ、薬の減量を行っていきます。
ただし、乗用車の運転免許が必要な人の場合は抗てんかん薬の減量あるいは断薬により、発作が再発すると運転許可が取り消しになるので容易に抗てんかん薬の減量ができないのが現状です。
発作が長期間認められず、抗てんかん薬が減量できないかと思われる方は一度主治医にご相談されてはいかがでしょうか。