てんかん治療の森野クリニック・東京新橋てんかん治療の森野クリニック・東京新橋

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院長ブログ

後頭葉てんかんについて

2021年5月7日

後頭葉は視覚中枢であり、わかりやすく述べますと目から入った情報が視神経から側頭葉内を通過して後頭葉へ伝わって、物の形や色などを私たちは感じています。そのため、この後頭葉が発作焦点となっている後頭葉てんかんは発作内容および発作の特徴として、視覚に関連するものが認められます。意識を失う前に認められる前兆としては物が異常に光って見える陽性症状と、物がかすんで見えたり、視野が狭くなったりする陰性症状に分けられます。あとは瞼をパチパチと激しく瞬きした後に意識を失うこともあります。後頭葉てんかんでは後頭葉から発したてんかん性放電が後頭葉の前に位置する側頭葉へ広がることにより、発作として以前にこのブログでもお話した「側頭葉てんかん」と同様の自動症を呈することがあり、てんかん焦点の鑑別が難しくなることがあるので注意が必要です。

 発作が抗てんかん薬の投与にても抑制されずに難治化した場合、側頭葉てんかんと同様に外科治療の対象となります。しかしながら、後頭葉は視覚中枢であり、脳腫瘍や皮質形成異常などの病変がない場合は後頭葉の焦点切除を行うと視野が狭くなる合併症をきたす危険性が高いので、焦点切除を行わずにてんかん波を遮断する目的で「軟膜下皮質多切術」という手術法により、視覚機能を維持しながら発作を出来るだけ抑制するという方法をとることが多いです。

側頭葉てんかんについて